こんにちは。ウケデンタルオフィス表参道院 歯科衛生士の本吉です。
実は今、お口の状態と全身に関わる病気の関わりが深いことが注目されています。
そのなかでも今回は認知症に焦点を当てて、認知症とお口の関わりについてご紹介します。
噛むことが脳の活性化に繋がることはご存知の方も多いのではないでしょうか。
加えて、歯周病やむし歯による歯の喪失がアルツハイマー型認知症のリスクを高めることも明らかになっています。
(1)認知症ってどんな病気?
認知症は後天的な理由で起こる脳の機能障害です。
脳の神経細胞が死んでしまうことで、それまで正常に保たれていた認知機能が低下して生活がしづらくなる状態をいいます。
最も多いのがアルツハイマー型認知症です。
●認知症最大のリスクは加齢
厚生労働省によると、2012年の認知症高齢者数はおよそ462万人。65歳以上の約7人に1人だったのが、2025年には約5人に1人(約700万人)が認知症になると推計されています。
発症には様々な要因がありますが、最近では90歳を過ぎればアルツハイマー型の変化は誰にでも起こりうると考えられています。
●加齢による物忘れと認知症の違い
加齢とともに物忘れが増えたり、名前が思い出せなくなることは誰にでもあります。
加齢による物忘れは脳の機能が老化していく自然の変化です。
これに対して、認知症は記憶力だけではなく、時間の感覚や判断力も低下します。出来事や体験そのものを忘れてしまい、忘れた自覚がなく、それによって日常生活に支障をきたします。
(2)口腔ケアと認知症について
高齢になると歯や口の機能が低下して、病気を引き起こす要因になります。認知症もそのひとつです。
噛むことが脳の活性化に繋がることは知られていますが、歯の喪失はアルツハイマー型認知症のリスクを高めることも明らかになっています。
歯を失う主な原因は歯周病とむし歯です。失う前に予防していくのが大切ということですね。
また最近では、歯を失ったことによって起こるだけではなく、歯が残っている人でも歯周病があると認知症を増悪させる可能性があるそうです。
お口のなかにはたくさんの血管が通っているので、血液を介して歯周病菌が脳内に入り込みます。
その歯周病菌が、アルツハイマー型認知症の原因のひとつであるアミロイドβ蛋白を増やし、認知症を悪化させることがわかってきました。
(3)認知症は予防できる?
認知症を予防するにはお口のケアだけではなく、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)の改善も大切です。
特に糖尿病の有無は認知症との関連が大きいとされていますので、生活習慣を見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。また、以下の習慣も大事だそうです。
《認知症を予防する効果的な方法》
①バランスの取れた食事:野菜や魚を中心においしく食事をとること
②適度な運動習慣:週3程度、30~50分のお散歩がおすすめ。運動は進行抑制効果もあり!
③禁煙:広範囲の健康に影響を与える
④人との交流や楽しみを持つ:趣味や地域活動など
おいしいご飯を食べて、元気に運動して、お友達やご家族と楽しい時間を過ごす。
当たり前のことのようですが、こういった幸せが、知らず知らずのうちにカラダの健康にも繋がっているようです。
ということですので、これからもみなさんのお口のサポートをさせてください。
また定期健診でみなさんの笑顔が見られることを楽しみにしています😄
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